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~校内ごきぶりホイホイ実験~
1.目的
校内でどの程度、ゴキブリなど生物が存在するか、また、その生物の、季節による個体数の変化を調べるために実験を行った。
市販のごきぶりホイホイ(高さを”低”に設定した物) 9個(図1)


実験期間-
第1回:2020.8.27~2020.9.4(8日間)
第2回:2020.12.22~2020.12.27(6日間)
A.貯水槽付近:屋外。貯水槽が近いため、ヒキガエルがみられる。草木が多くはえ、ダンゴムシなども多い。
B.中学パネル倉庫:屋外に直接つながる屋内。文化祭で使われるパネルが保管されている。屋外部分には一本木が生え、ダンゴムシが多く、ゴキブリの目撃情報が多数ある。非常に薄暗い。
C.中学教員室:屋内。とてもきれいで虫が目撃されたことはほとんどない。台所のようになっている部分がある。
D.中学一階:屋内。人気はあまりないものの、きれいに管理されている。机が保管されている。
E.第六倉庫:屋内。工具などが多数保管され、木屑も多い。かなり汚く、電気をつけても薄暗い。
F.渡り廊下:屋外につながる屋内。B地点と同様、文化祭で使われるパネルが保管されている。屋外部分は多数木が生えている。薄暗いわけではない。
G.高校生物実験室:屋内。生物の実験などが行われる場所。使われていない時間は薄暗いが、清潔に保たれている。
H.高校一階:屋内。文化祭で使われるパネルが保管されている。人気は少なく薄暗い。
I.漢坂下:屋外。木が数本はえている。また、ゴミが多数置かれている。
-概要-
1週間程度放置した。その後、回収をし、捕獲された種類、個体数を記録した。

Activities: Activities
3.実験結果
細かい同定が難しい種類もあるため、ゴキブリ、カマドウマ、ヒキガエル、ダンゴムシ、ハエ、その他という分け方とした。「その他」は、ハサミムシやカ、クモなどである。


図6のように完全に屋内の場所では、屋外および屋外につながる屋内よりも種数が減っている。これは、屋内では食物が限られているので、そのような環境に強いゴキブリやカマドウマしか生育することができなかったため、また、屋外ではゴキブリやカマドウマは競争に負けたため、他の生物が生育していると考えられる。
また、中学教員室はいずれの生物も捕獲されず、非常に清潔な環境であることがわかるこれは、普段から人が多く、しっかりと掃除されているからと思われる。
-第2回-
暖かいはずの屋内では何一つ捕獲されず、寒いはずの屋外では数匹ではあるものの捕獲された。これは、暖かいはずの屋内とはいえ、冬なので昆虫が生きるには寒すぎたり、餌となるものが少なくなってしまったりするからではないかと考えられる。一方、屋外では、元々冬も生きられるような生物が存在し、それが捕獲されたと考えられる。
Activities: Activities
-まとめ-
冬には、どの地点でどの生物も夏に比べて少ない。これは、やはり寒さにより、変温動物が生きるには厳しいためといえる。
-今後の展望-
今回夏、冬と行ったが、新に春、秋を加えると種数・個体数の変化がより細かく見られると思われるので、さらに回数を増やしていきたい。
また、筆者は友人から、「引っ越しの時には周りでゴキブリが増える」と聞いたことがある。そこで、新校舎が完成し、引っ越しをした時点でどのような形でデータに出てくるか注視していきたい。
最後に、今回実験に用いた「ごきぶりホイホイ」という商品だが、あくまでゴキブリを捕獲するのが目的の商品であるので、本当にデータがその場所の種数を表しているかはわからない。また、夏ではすでに捕獲された遺体の腐敗臭に誘われて他の生物が来る可能性がある。このような理由からごきぶりホイホイを用いない、新な方法を模索する必要があると思われる。
Activities: Text
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